背景

何十年もの間、Crリリースアッセイ（CRA）は腫瘍細胞または抗体依存性細胞傷害（ADCC）におけるナチュラルキラー（NK）活性を測定するための最も高感度な手法であるとみなされてきました。
CTL社が提供するNK活性測定法、NK-TVA™は、CRAと同じ感度を持つだけでなく、最大3つの異なる標的細胞を同時に測定し、テラサキプレート形式でアッセイを行うことができるため、エフェクター細胞の数を減らすことができます。 TVA™プラットフォームは、直接的な単一細胞イメージングに基づいており、CRAよりも手間がかからず、完全に自動化された分析とデータレポート機能を備えています。

特徴

◆ ⁵¹Crリリースアッセイの結果と高い相関を示しますが、⁵¹Crリリースアッセイよりばらつきの少ない結果が得られます。
◆ 従来法より少ないエフェクター細胞数でアッセイを行うことができます。
◆ 生細胞数を計数するため、直接的で、定量的な分析です。
◆ S6アナライザーの利用でイメージング、細胞計数と分析をハイスループットで行えます。
◆ 蛍光染色された細胞は、C.T.L.社のS6アナライザーの他、ex:500nm、em:525nm検出が可能な蛍光顕微鏡でも計測可能です。

NK-TVA™を使用したNK細胞活性測定の原理

CTL社のNK-TVA™プラットフォームは、放射性クロム標識の代わりに、蛍光標識された標的細胞の直接イメージングを利用します。
蛍光標識された腫瘍細胞は、末梢血単核球（PBMC）または他のNK細胞含有細胞と、様々な比率で共培養されます。 NK細胞による標的細胞の溶解後、標的細胞は蛍光シグナルを失います。
アッセイの最後に残る生存標的細胞を蛍光により検出すると、各エフェクターと標的（E：T）の比率に対する細胞傷害性活性のパーセンテージが決まります。
標的細胞を染色する蛍光の種類を変えることで、最大3つの異なる標的細胞を同時にテストできます。

他の手法との比較

TVA™（青線）とCrリリースアッセイ（CRA）（赤線）は、標識されたK652腫瘍細胞を標的細胞として、同様の細胞傷害性（%)を示しました。 どちらのアッセイも、96ウェルプレートアッセイでは同等の感度でしたが、TVA™プラットフォームははるかに手間が少なく、放射性クロムを使用しないメリットがあります。 TVA™にはバックグラウンドノイズがなく、アッセイ間の再現性が高いうえ、解析時には監査証跡（オーディット・トレール）を提供します。

（上の図）エフェクター細胞に凍結PBMC(B)、フレッシュPBMC(C)を使用し⁵¹Crリリースアッセイと比較した例。⁵¹CrリリースアッセイよりNK-TVAのほうがエラーバーの大きさが小さくなります。

関連文献

・High-Throughput GLP-Capable Target Cell Visualization Assay for Measuring Cell-Mediated Cytotoxicity

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NK-TVAアッセイは、標準的なクロムリリースアッセイと同じ感度で動作し、画像取得、解析、品質管理された画像という形でデータ監査証跡を残し、規制環境における細胞媒介性細胞溶解の測定要件を満たすことが示されている。

NK細胞活性測定のご紹介動画

NK-Activity Characterized PBMC

K562がん細胞の破壊を指標とする細胞傷害性評価済みPBMCをロット指定でご購入いただけます。詳細はこちらをご覧ください。

キット構成

Human NK-TVA Total Kit, NK-TVA-5/10
◆ CTL TVA^TM Dye
◆ CTL-Wash Supplement 10x Medium
◆ CTL-LDC^TM Cell Counting Reagent
◆ CTL-Test Medium
◆ Plates: 96-well clearフラットボトムプレート：イメージング用、96-well clearラウンドボトム プレート：インキュベーション用
◆ プレートシーリングシート
◆ 血球計算版（1x2チャンバー）
5 plate kit: 25 slides
10 plate kit: 50 slides
◆ プロトコール

価格表

関連製品

ImmunoSpotアナライザー	ヒト末梢血単核球（PBMC)

プロトコール

アプリケーションノート