抗原とポジティブコントロール Positive Controls and Antigens

CD4+and /or CD8+ T cell memoryの抗原駆動型活性化のための
ポジティブコントロール

ELISPOTをはじめとする、抗原特異的T細胞モニタリング手法は、T細胞と抗原提示細胞の両方の機能が損なわれていないことをチェックする機能検査が必要です。血液の採取、その保管、輸送、さらに、実際のアッセイを行う前の末梢血単核細胞(PBMC)の分離、凍結解凍工程は、結果にばらつきをもたらす可能性をはらんでいます。したがって、使用するPBMCの機能的な適合性を評価しなければ、T細胞アッセイは有効ではありません。これは、抗原特異的T細胞の性能を実際に評価するポジティブコントロールを含めることによってのみ達成されます。


CEF(サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、インフルエンザウイルス)由来ペプチドは広くCD8陽性T細胞の免疫機能に対するポジティブコントロールとして使用されてきました。一方でCD4陽性T細胞はこのようなポジティブコントロールがありませんでしたが、CTL社CPI Positive controlがご利用いただけるようになりました。

CEFペプチドはHLAクラスI分子に直接結合する短いペプチドで、プロセッシングを必要としないため、抗原提示細胞(APC)コンパートメントの機能を制御しません。対照的にCD4陽性細胞は、樹状細胞を含むMHCクラスII陽性APCによって処理および提示されるタンパク質抗原を必要とするため、タンパク質抗原によるCD4陽性T細胞の活性化は、これら細胞の機能に加えてAPCの機能に大きく依存します


【参考文献】
Lehmann et al. CERI, CEF-X, and CPI: largely improved positive controls for testing antigen-specific T cell function in PBMC compared to CEF. Cells, 2021. 10, 248.
下のリンクより移動できます。
CD4 positive controls CD4 antigens CD8 positive controls CD8 antigens

CD4 activation用のポジティブコントロールと抗原

ポジティブコントロールと抗原3種類のご紹介です。



【CD4 activation用のポジティブコントロール】
2023/3/29 更新

(お勧め)タンパク質抗原ミックス
 品名:CPI Positive control, Ready-to-use 80x

CD4陽性T細胞に対するポジティブコントロール
幅広い人種由来の細胞について、抗原提示細胞(APC)による処理と抗原提示機能が不随する活性化を確認できます。
左図:様々な人種由来のPBMCを利用したCPI抗原に対するレスポンス ELISPOTアッセイによってIFN-γの放出を測定した。 (SFU:Spot forming Units)

◆ サイトメガロウイルス、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス由来のタンパク質抗原です。
◆ トータルタンパク質濃度は1mg/ml濃度です。1ml当たり、サイトメガロウイルスタンパク質が0.4mg, パラインフルエンザウイルスタンパク質が0.2mg, インフルエンザウイルスが0.4mg 含まれています。

使用について
アッセイ使用時は1:80の希釈でお使いいただけます
詳細は製品データシートをご覧ください。

価格表:CD4 activation用のポジティブコントロール
品番 品名 保存条件 容量/入数 希望小売価格(税別)
CTL-CPI-001 CPI Positive control, 1.0 ml 4℃以下 1.0 ml ¥290,000
CTL-CPI-005 CPI Positive control, 0.5 ml 4℃以下 0.5 ml ¥170,000
※2023/4/1 希釈倍率を変更しました。価格改定しました。 



【CD4 activation用の抗原 (CD4 Antigen)】

品名:HCMV Grade 2 Antigen Solution

CD4陽性細胞を活性化する抗原

◆ ヒトサイトメガロウイルス/HCMV由来の抗原です。
◆ 濃度60μg/ml、容量1.5ml

使用について
解凍後の試薬は2x ready-to-use溶液(60μg/mL)です。96wellプレートのELISPOTアッセイに使用の場合、100μLの抗原溶液と100μLのPBMCを各ウェルに加えて下さい。
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:CEFT-MHC Class II Control Peptide Pool “Plus”

型番:PA-CEFT-001

CD4陽性細胞を活性化するペプチドプール
◆ サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、インフルエンザウイルス、テタヌス毒素由来のMHC Class II拘束性 (HLA: DR1, DR3, DR4, DR5, DR7, DR8, DR9, DR11, DR13, DR15, DR52a, DR52c, DRB1*0101, DRB1*0201, DRB1*0301, DRB1*0701, DRB1*0801, DRB1*1001, DRB1*1101, DRB1*1104, DRB1*1302, DQ2, DQA0102, DPW2).ペプチド23種類のプール溶液です。
◆ 各ペプチドの量は40μg/eachです。

使用について
各ペプチドが終濃度4μg/mL となるよう添加してください。(final volume of 100μL/well, 最終的な各ペプチドの量は0.4μg/well)
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:EFT-MHC Class II Control Peptide Pool

CD4陽性細胞を活性化するペプチドプール
◆ エプスタイン・バーウイルス、インフルエンザウイルス、テタヌス毒素由来のMHC Class II拘束性(HLA: DR1, DR3, DR4, DR5, DR7, DR8, DR9, DR11, DR13, DR15, DR52a, DR52c).ペプチド9種類のプール溶液です。
◆ 各ペプチドの量は40μg/eachです。

価格表:CD4 activation用抗原
品番 品名 保存条件 容量/入数 希望小売価格(税別)
HCMV-GR2-015 HCMV Grade2 Antigen Solution ´-80℃ 1.5ml at 60ug/1ml ¥12,000
PA-CEFT-001 CEFT-MHC Class II Contorol Peptide Pool "PLUS" (23peptides) 4℃、長期の場合は-20℃以下 1set ¥213,000
PA-EFT-001 EFT-MHC Class II Control Peptide Pool (9selected, 40ug/each) 4℃、長期の場合は-20℃以下 1set ¥184,000

CD8 activation用のポジティブコントロールと抗原

ポジティブコントロールと抗原のご紹介です。

関連ウェビナー:CD8陽性T細胞免疫モニタリングにおけるトピックス



【CD8 activation用のポジティブコントロール (CD8 Positive controls)】

(お勧め)ペプチドプール
 品名:CERI-MHC Class I Control Peptide Pool

型番:CTL-CERI-300

CD8陽性細胞に対するポジティブコントロール
幅広いエピトープをカバーし、様々な人種由来の細胞から応答が得られます。
サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、インフルエンザウイルス由来CEF ペプチド プールは、CD8+ T 細胞機能の陽性コントロールとして広く使用されています。しかし、エピトープのカバー範囲が不十分であるために、CEFプールは白人であっても、テストケースの〜48%で失敗します。 一方でCERI ペプチドプールは、抗原特異的 CD8 細胞を刺激してメモリー細胞からのリコールレスポンスを引き起こすように設計されています。ほぼすべてのヒトは、このペプチドプールに含まれる4つの抗原の少なくとも1種類に過去に曝露されています。したがって大多数の人からリコール応答を誘発し、理想的なポジティブコントロールとなっています。詳細についてはLehmann et al., Cells, 2021. 10, 248 を参照してください。

◆ サイトメガロウイルス(30ペプチド)、エプスタインバールウイルス(59ペプチド)、ヒトRSウイルス(11ペプチド)、インフルエンザAウイルス(24ペプチド)由来のClass I拘束性124ペプチドから構成されています。
◆ 各ペプチド濃度は2 ug/mL、容量0.3mL製品です。
◆ ELISPOT/FluoroSpotの場合、60テスト(60 wells)に使用可能です。

使用について
1:20に希釈してお使い下さい。使用前にボルテックスで攪拌をしてください。
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:CEF-MHC Class I Control Peptide Pool “Classic”

CD8陽性細胞に対するポジティブコントロール
◆ サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、インフルエンザウイルス由来のMHC Class I拘束性T細胞(HLA-A1, A2, A3, A11, A24, A68, B7, B8, B27, B35, B44)エピトープ23種類のペプチドプールです。
◆ 各ペプチドの量は20μg/each, トータル460μgです。

使用について
DMSO、蒸留水、PBSを添加し、500μl, 20x(40μg/ml each peptide)のストック溶液を作成します。各ペプチドが終濃度2μg/mlとなるよう添加してください。
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:CEF-MHC Class I Control Peptide Pool “Plus”

CD8陽性細胞に対するポジティブコントロール
◆ サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、インフルエンザウイルス由来のMHC Class I拘束性T細胞(HLA-A1, A2, A3, A11, A24, A68, B7, B8, B27, B35, B44)エピトープ32種類のペプチドプールです。
◆ ペプチドの量は20μg/each, トータル640μgです。

使用について
DMSO、蒸留水、PBSを添加し、500μl, 20x(40μg/ml each peptide)のストック溶液を作成します。各ペプチドが終濃度2μg/mlとなるよう添加してください。
詳細は製品データシートをご覧ください。

価格表:CD8 activation用のポジティブコントロール
品番 品名 保存条件 容量/入数 希望小売価格(税別)
CTL-CEF-001 CEF Class I Control Peptide Pool "Classic" (23peptides) 4℃、長期の場合は-20℃以下 1vial ¥51,000
CTL-CEF-002 CEF Class I Control Peptide Pool "Plus" (32peptides) 4℃、長期の場合は-20℃以下 1vial ¥81,000
CTL-CERI-300 CERI-MHC Class I Control Peptide Pool -20℃~-80℃ 0.3 ml ¥88,000
(お勧め・ペプチドプール)CTL-CERI-300

※製品のラベルには品番"CTL"の代わりに"PA"と記載されている場合があります。
例)"CTL-CEF-001" ⇒ "PA-CEF-001"



【CD8 activation用の抗原 (CD8 Antigen)】

品名:CE-MHC Class I Control Peptide Pool

CD8陽性細胞を活性化するペプチドプール
◆ サイトメガロウイルスとエプスタイン・バーウイルス由来のMHC Class I拘束性(HLA -A2, A3, A11, A24, B7, B8, B18, B27, B35,B44)エピトープ20種類のペプチドプールです。
◆ ペプチドの量は20μg/each, トータル400μgです。

使用について
DMSO、蒸留水、PBSを添加し、500μl, 20x(40μg/ml each peptide)のストック溶液を作成します。各ペプチドが終濃度2μg/mlとなるよう添加してください。
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:CE-MHC Class I Control Peptide Pool HLA-A24

型番:CTL-CEF-003 /PA-CEF-003

CD8陽性細胞を活性化するペプチドプール
◆ サイトメガロウイルスとエプスタイン・バーウイルス由来のHLA-A24 class I拘束性エピトープ8種類のペプチドプールです。
◆ ペプチドの量は20μg/each, トータル160μgです。

使用について
DMSO、蒸留水、PBSを添加し、500μl, 20x(40μg/ml each peptide)のストック溶液を作成します。各ペプチドが終濃度2μg/mlとなるよう添加してください。
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:CEF-MHC Class I Single Peptides Kit

型番:PA-CEF-005

CD8陽性細胞を活性化するペプチドセット
◆ CEF-Control Peptide Pool "Plus”に含まれる32種類のペプチドが個々に分注されたセットです。
◆ ペプチドの量は20μg/each vialです。

使用について
DMSO、蒸留水、PBSを添加し、1ml, 20μg/ml のストック溶液を作成します。各ペプチドが終濃度2μg/mlとなるよう添加してください。
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:Flu-Control Peptide Pool

型番:CTL-FLU-001/PA-FLU-001

CD8陽性細胞を活性化するペプチドプール
◆ インフルエンザウイルス由来のHLA Class I拘束性(HLA A1, A2, A3, A11, A60, A68, B1, B7, B8, B27)エピトープ12種類のペプチドプールです。
◆ ペプチドの量は20μg/each, トータル240μgです。

使用について
DMSO、蒸留水、PBSを添加し、500μl, 20x(40μg/ml each peptide)のストック溶液を作成します。各ペプチドが終濃度2μg/mlとなるよう添加してください。
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:CMV-MHC Class I Control Peptide Pool

型番:CTL-CMV-001/PA-CMV-001

CD8陽性細胞を活性化するペプチドプール
◆ サイトメガロウイルス由来のHLA Class I拘束性(HLA- A2, -B18, -B35, -B44, -B0702)エピトープ5種類のペプチドプールです。
◆ ペプチドの量は20μg/each, トータル100μgです。

使用について
DMSO、蒸留水、PBSを添加し、500μl, 20x(40μg/ml each peptide)のストック溶液を作成します。各ペプチドが終濃度2μg/mlとなるよう添加してください。
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:CMVpp65 (495-503) Peptide (NLVPMVATV)

型番:CEF32-07-001

CD8陽性細胞を活性化するペプチド溶液
◆ ヒトサイトメガロウイルス由来のHLA-A2拘束性、合成ペプチドです。
◆ 濃度1μM、容量0.5mlと濃度10nM、容量1.5mlのサイズがあります。

使用について
2x ready-to-useの溶液です。解凍後は100μlのペプチド溶液に対して100μlの細胞溶液を添加しご使用下さい。(96-wellプレートELISPOTの場合)
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:Epstein-Barr Virus-MHC Class I Control Peptide Pool

型番:CTL-EBV-001/PA-EBV-001

CD8陽性細胞を活性化するペプチドプール
◆ エプスタイン・バーウイルス由来のHLA Class I拘束性(HLA- A2, -A3, -A11, -A24, -B7, -B8, -B27, -B44)ペプチド15種類のペプチドプールです。
◆ ペプチドの量は20μg/each, トータル300μgです。

使用について
DMSO、蒸留水、PBSを添加し、500μl, 20x(40μg/ml each peptide)のストック溶液を作成します。各ペプチドが終濃度2μg/mlとなるよう添加してください。
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:Flu Matrix 1 (58-66) Peptide (GILGFVFTL)

型番:CEF32-03-001

CD8陽性細胞を活性化するペプチド溶液
◆ ヒトインフルエンザウイルス由来のHLA-A2拘束性合成ペプチドです。
◆ 濃度10nM、容量1.5ml

使用について
2x ready-to-useの溶液です。解凍後は100μlのペプチド溶液に対して100μlの細胞溶液を添加しご使用下さい。(96-wellプレートELISPOTの場合)
詳細は製品データシートをご覧ください。

品名:Influenza A PA (46-54) Peptide (FMYSDFHFI)

型番:CEF32-04-001

CD8陽性細胞を活性化するペプチド溶液
◆ ヒトインフルエンザウイルス由来のHLA-A2拘束性合成ペプチドです。
◆ 濃度10nM、容量1.5ml

使用について
2x ready-to-useの溶液です。解凍後は100μlのペプチド溶液に対して100μlの細胞溶液を添加しご使用下さい。(96-wellプレートELISPOTの場合)
詳細は製品データシートをご覧ください。

価格表:CD8 activation用の抗原
品番 品名 保存条件 容量/入数 希望小売価格(税別)
CEF32-03-001 Flu Matrix 1 (58-66) Peptide -20℃~-80℃ 1.5ml at 10nM conc. ¥12,000
CEF32-04-001 Influenza A PA (46-54) Peptide -20℃~-80℃ 1.5ml at 10nM conc. ¥12,000
CEF32-07-001 CMVpp65(495-503) peptide -20℃~-80℃ 1.5ml at 10nM conc. ¥12,000
CEF32-07-005 CMVpp65(495-503) peptide -20℃~-80℃ 0.5ml at 1μM conc. ¥12,000
CTL-CE-003 CE-MHC Class I Control Peptide Pool (20peptides) -20℃~-80℃ 1vial ¥75,000
CTL-FLU-001 Flu-Control Peptide pool (12 peptides) -20℃~-80℃ 1set ¥75,000
PA-CEF-003 CE-MHC Class I Control Peptide Pool HLA-A24 (8peptides) -20℃~-80℃ 1vial ¥75,000
PA-CEF-004 CEF-MHC Class I Control Peptide Pool HLA-A2(5peptides) -20℃~-80℃ 1vial ¥75,000
PA-CEF-005 CEF-MHC Class I Single Peptide Kit HLA-A2 (32individual peptide sets) -20℃~-80℃ 1set ¥168,000
PA-CMV-001 CMV-MHC Class I Control Peptide Pool (5peptides) -20℃~-80℃ 1vial ¥75,000
PA-EBV-001 EBV-MHC Class I Control Peptide Pool (15peptides) -20℃~-80℃ 1vial ¥75,000

アプリケーションノート