コロニー・プラークカウント等のバイオアッセイ解析 High-throughput Analysis of Morphometric Bioassays


BioSpot®ソフトウェアとS6アナライザーは幅広いサンプルに対応し、様々なコロニー・プラークカウントアプリケーションのニーズを満たします。従来法であるマニュアルカウントは、研究者が視覚的に形態を判断する点において優れていますが、複雑な光学パターンを視覚で認識し判断するプロセスは透明性のある監査証跡を記録できず、時間のかかる繰り返し作業となり、エラーを誘発します。
BioSpot®プラットフォームはこれらの欠点を排除しながら、研究者の目の正確さでバイオアッセイを評価します。

SARS-CoV-2
中和抗体アッセイ>>


概要

CTL BioSpot プラットフォームには、微生物および動物細胞のコロニー形成・プラークアッセイ用の画像撮影ハードウェア(S6アナライザー)および解析ソフトウェアが含まれています。BioSpotソフトウェアと装置は幅広いサンプルに対応し、様々なアプリケーションのニーズを満たします。これらには微生物負荷およびバイオバーデン試験、クローン原性アッセイ、幹細胞アッセイ、エイムス試験、マウスリンパ腫アッセイ、ウイルスプラークアッセイ、フォーカスフォーミングアッセイなどが含まれます。

主な特徴

◆ 100mmペトリディッシュから384wellマイクロプレートまで対応
◆ 直径25μmの小さなコロニーの検出を可能にする光源を搭載
◆ 迅速でハイスループットなオペレーションに対応
◆ BioCompliance™の搭載で21 CFR part 11 とGLP規制に準拠しています。

BioSpot紹介プレゼン

アプリケーション

微生物アッセイ

細菌のコロニーを迅速かつ確実にカウントできる機能は、製品安全性分野での微生物負荷およびバイオバーデン試験にとって重要です。これらには、食品、環境スクリーニング(水および空気)、パーソナルケア製品テスト、毒物スクリーニング、医薬品テストが含まれます。
従来、これらのテストは低いスループットと高いエラー率を伴う、マニュアルカウントによって行われてきました。しかし最近では時間のかかる単純作業である従来法に代わる方法を開発するための多大な努力がなされています。
BioSpotにより、使用するプレートウェルの小型化と自動化が可能になり、スループットと再現性が劇的に向上します。

オプソニン食作用性殺傷アッセイ(OPA/OPK/OPKA)

オプソニン食作用性殺傷アッセイは、ワクチン誘導抗体が効率的な補体沈着とその後のオプソニン食作用によるバクテリアの死滅を促進するかどうか評価できます。

マニュアルカウントとの比較
微生物負荷およびバイオバーデン試験の公定法は、サンプル1グラム当たりのコロニー形成単位(CFU)を特定します。従来法では、60-100mmペトリディッシュ内のコロニーをマニュアルでカウントしています。このような単純作業はエラーが発生しやすく時間がかかるプロセスです。
BioSpotコロニーカウントを導入することにより自動化および小型化を可能にし、CFU測定を迅速、簡単かつ正確なプロセスに変換します。これにより、公定法への適合検証が容易になります。

動物細胞コロニーアッセイ

細胞コロニー形成アッセイはがんと幹細胞研究の分野で重要なツールですが、どちらもコロニーのカウントはマニュアルで行われています。例えばコロニー形成アッセイは通常、放射線と薬物治療のがん治療の可能性をテストするために使用されます。幹細胞アッセイは、骨髄、臍帯血、末梢血から多能性前駆細胞を識別するために使用されます。細胞のコロニー形成アッセイは、単一細胞のバックグランドからコロニーを区別する機能が役立ちます。
BioSpotはカウントしたいコロニーのサイズを設定できるため、真のコロニーのみをカウントすることができます。

フローサイトメトリーとの比較
BioSpotプラットフォームはコロニーを形成して成長する細胞のグループをカウントし、単一細胞のバックグラウンドに対するコロニーを容易に区別できます。一方で、蛍光ラベルを利用したフローサイトメトリーは溶液中で単一細胞しかカウントできません。
BioSpot®は微生物と動物細胞の両方のコロニー形成アッセイの分析が可能です。

ウイルスプラークアッセイ

コンフルエント細胞へのウイルス感染による細胞の局所溶解は、直接染色または単層の細胞染色により検出できるプラークを形成します。ウイルスプラークアッセイは、動物細胞の単層または菌叢のいずれかを利用します。ウイルスプラークのサイズと形態は非常に多様であり、検出とカウントが難しいことで有名です。
BioSpotは複数のオブジェクト指向の形態計測を行い、複雑なバックグラウンドからプラークを分離するためのユーザーによって定義されるゲーティングを可能にします。これにより、プラークアッセイ特有のばらつきが補正され、信頼性の高いカウントが可能になります。

中和抗体(NAb)試験

背景
体内にウイルスが感染すると、複数のウイルスタンパク質のエピトープに対する抗体が産生されます。これらの抗体の一部は、中和と呼ばれるプロセスによってウイルス感染を阻止することが出来ます。
標準的な免疫測定法(ELISAなど)は、中和抗体(NAb)を含む抗ウイルス特異的な抗体の検出に使用できますが、中和抗体(NAb)の機能を、免疫反応に参加している他の抗原特異的な抗体と区別することはできません。中和抗体(NAb)アッセイはこのような機能を特異的に検出することができます。

CTLが提案するアッセイ
細胞株とシュードウイルスを用いたマイクロ中和アッセイ
シュードウイルスは、細胞に結合し、細胞融合を媒介することができます。細胞がシュードウイルスに「感染」すると細胞内でGFPの産生が誘導されます。ImmunoSpot アナライザーを使用し、GFP発現細胞を検出、細胞数をカウントします。サンプルの血清または血漿に中和抗体が含まれていれば、細胞へのシュードウイルスの感染を阻害して中和し、結果的にGFPを発現する細胞の数が減少します。これを利用して中和率を算出します。 この生物学的プロセスは、生体内の中和抗体の機能と密接に関係しているため、in vivoのプロセスを忠実に反映しています。
CTLではSARS-CoV-2に特異的な中和抗体を検出するNabアッセイの確立し、検証を行っています。

遺伝毒性アッセイ

遺伝毒性アッセイを使用して、選択培地でforwardまたはreverse突然変異を検出することにより、変異原性の可能性を測定できます。遺伝毒性アッセイは、動物細胞(マウスリンパ腫アッセイ)または微生物(エイムス試験)のいずれかを使用し、BioSpot®システムによって簡単に画像を取得、カウントができます。

データ例

Denv2 (デングウイルス株2)の染色されたプラーク(96-well plate)

天然痘ウイルス-プラークアッセイ (6-well plate)

染色マイクロコロニーアッセイ(96-well plate)

Denv4(デングウイルス株4)の染色されたプラーク(96-well plate)

天然痘ウイルス-プラークアッセイ (6-well plate)

インフルエンザウイルス-フォーカスフォーミングアッセイ(FFA)(96-well plate)

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