抗体エンジニアリング Antibody engineering

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抗体エンジニアリングアプリケーションフライヤー(和文・PDF)

治療用抗体医薬の相互作用を手間をかけずに評価

抗体医薬は、腫瘍学、神経学、免疫学の分野において機能最適化のための多様なバリエーションが存在する、最も普及している治療アプローチの一つです。抗体医薬品の開発から臨床応用への成功は、抗体の安定性、標的特異性、免疫反応を調節する能力の最適化に依存しています。 これを実現するためには、候補抗体の標的および免疫系の他の成分に対する安定性と親和性を同時に設計する必要があります。研究マトリックスは、医薬品開発パイプラインを通じて変化し、単純な緩衝液から生体液、最終的に製剤化に用いられるアジュバントを含む緩衝液へと移行します。 したがって、評価に用いられる技術は、多様なタイプの相互作用、多様なサンプルタイプ(精製済みまたは未精製、緩衝液中または血清中、ライセート、培養液)に対して堅牢かつ柔軟なものでなければならず、抗体開発の全段階にわたって効率的な測定プロセスを保証する品質管理機能が組み込まれている必要があります。

Fluidity One-Mがサポートします
Fluidity One-Mは、研究者の課題を念頭に置いて開発されました。独自のマイクロ流体拡散サイジング(Micro Fluidic Diffusional Sizing:MDS)テクノロジーは、抗体とそのターゲットの溶液内測定を研究開発のあらゆる段階で可能にし、高度な機械学習による実験ガイダンスを備えたスマートアシスタントFluidity Insightは、常に正しい道筋で研究が進められることを保証します。


 
アプリケーションノート(英文・PDF)
Fc改変IgG抗体とFcRnの結合
既存のカイネティクス生体分子相互作用解析を用いてヒトIgG-Fc受容体結合を定量化することは、試薬の不均一性により複数のKD値を示す複雑な結合速度が生じるため困難でした。本アプリケーションノートでは、IgG–Fc受容体結合親和性に関する解釈が容易で普遍的に比較可能なKD値が得られる、シンプルな平衡結合アッセイを提案します。

実際のサイズ

二座配位結合と架橋結合の識別が容易になりました。ヘテロマー型二重特異性結合剤とSARS-CoV-2スパイクタンパク質との間に形成された複合体のサイズを直接検出した結果、架橋が起こっていないことが明確に示されました。

詳しくは元の記事をご覧ください。

Figure adapted from Taylor et al., used under Creative Commons 4.0 license.

実際の環境

非特異的相互作用を起こしやすい抗体候補を早期に特定することで、開発プロセス後期における多大な時間と労力の無駄を回避できます。しかしながら、この重要なタスクに適した技術とプロセスは不足しています。ケンブリッジ大学とノボ ノルディスクの研究者らは、マイクロ流体拡散サイジング法を用いて、非特異性検出分子であるインスリンとDNAオリゴマーを抗体に作用させる革新的なアプローチを開発しました。両薬剤への結合の検出は、開発可能性の低さと相関していました。

詳しくは元の記事をご覧ください。



真の洞察

サンプルの固定化を伴う技術を用いた結合イベントの分析は、様々なアーティファクトの影響を受ける可能性があります。結合部位の立体障害により、本来均質なサンプルであっても複数の異なる親和性を示すことがあります。これは、抗体とFc受容体との相互作用を測定する際に頻繁に観察される問題です。マイクロ流体拡散サイジングを用いて溶液中のこれらの相互作用を解析することで、アーティファクトの影響を受けずに、真の親和性を堅牢かつ容易に決定することができます。

詳しくはアプリケーションノートをご覧ください。